2011年05月29日

平成維新の武士たち

一昨日の仕事帰り、いつものように家路を急いでいたが、桜木町の市営地下鉄に向かう
地下エスカレーター降り口で、チラシを配っている人がいた。
通り過ぎようとしたが、「田中優さんの…」という声が耳に入り、私は立ち止まった。
田中優さんといえば、私はこれまでに東京平和映画祭やお金のしくみについての
イベントなど、いくつか彼の講演をきいていて、大変好印象を抱く一人であった。
元NHK出身のTVや本で有名な池上彰氏のような、明瞭でわかりやすいお話をされ、
また常に真摯な姿勢を貫いておられる人物と理解していたからだ。
早速チラシ配りの男性に話をきいてみたところ、脱原発から自然エネルギーへの移行
に関する講演が、その日の6時30分から入場無料ですぐ近く(紅葉坂の音楽堂)で
行われる、とのことだった。
「すでに日本はエネルギー政策の方向転換に動き出しているのではないか」と私は尋ねて
みたが、「国民一人一人の意識をさらに高めるためです。」とのこと。
関わるスタッフはみなボランティアでやっているそうだった。
正直、体調が優れなかったが、こんな機会はないだろうと思った。お礼を言ってそのまま
紅葉坂の会場までの地図を見ていたが、方向音痴の私はまるでわからなかった。昔、
紅葉坂の図書館へ本を借りに行ったことがあったくらいで、道など覚えているはずもなく、
地図の前で途方にくれていた。と、その時、「よかったら一緒に行きませんか?」と若い
女性が声をかけてくださった。お互い、例のチラシを手に握り締めていたのだった。
彼女は横浜市内在住で、職場は渋谷、今日はこの講演のため雨の中駆けつけてきた
そうだった。彼女によれば、ネット検索で「反原発系 イベント」と入れると全国のこう
いったイベント・スケジュールが一括で見れる、とのことであった。いろいろ情報交換を
し合った後、「職場とか身の周りの人たちとか、みんな無関心じゃないですか」
と思っていたことを問いかけてみると、やはり彼女も同意見だった。
不思議なくらい、本当に周りの人たちは、何もなかったかのように生活をしている。
もちろん、横浜は津波の被災地や福島原発から離れている。けれど、関東平野一体は
すでに被曝している。確か放射能物質の中にはホコリにくっつくものもあり、花粉や
黄砂と一緒に体内に入ってしまうことだろう。しかし、マスクをしている人はほとんど
見かけない。大人がこれだから、マスクをしている子供もみかけない…。
そうこうするうちに、紅葉坂にさしかかり、坂を上るうちに息切れし、苦しくてマスクを
はずしてしまった…。
彼女のおかげで大して遅刻もせずに会場に辿り着くことができた。
(本当にありがとうございました!!)

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イベントの感想として、まっさきに出た言葉は「参加してよかった」です。
聞くに堪えないようなつらく悲しく情けない現実を突きつけられましたが、やはり
講演を聴きにいく、と決めてよかったと思いました。それでも、一晩、あまりにも酷い
現実に気持ちは落ち込み、絶望感に沈み込み、ものすごい疲労感でグッタリしました。
嫌なことは知らないままの方が気持ちは楽ですよね。
田中優さんが講演の最初の方で言っていました、「TV・新聞からしか情報を得ない
人とそうでない人との情報格差が激しい」
私は新聞やTVでの情報は適当に受け流す方だったので、日本の利権や金や権威
に絡む欲に支配された闇の世界に対する免疫はある程度できているつもりでしたが、
こういった世界と実際に対峙し、闘っている人たちの生の声をきき、そのせいで苦しんで
いる人たちの声をきき、今まで私は知識として知っていただけだった、ということを痛感した。
どこかで、こんな酷いことはウソであってほしい、夢であってほしいと思っていたのだろう。

しかし、10年後20年後の日本は…と思ったときに、果たしてこのままの自分は将来
自分のことを許せるだろうかと思ってしまった。
タレントの山本太郎氏も、ご自身の信念を貫き通した結果、仕事を干されてしまった。
何が言論の自由だ!!
電力会社のスポンサー辞退に民間TV放送局が怯えて手も足も出ないのなら、唯一
影響を受けないのはNHKだ。しかし、そのNHKに以前、日本国内でも反原発運動が
起こっていることをなぜ放送しないのかと抗議のメールを出したところ、返信メールの
一文に「…全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、何人からも干渉されず、不偏
不党の立場を守って、放送による言論と表現の自由を確保し…」とあった。
文章内容は大変ご立派なものだが、1万人以上のデモが渋谷(NHKのお膝元)で
起こっており、無視できないほどの規模だったはずだ。これはどう考えても「…何人
からも干渉され、不偏不党の立場を放棄し、放送による言論と表現の自由を束縛
され…」の間違いではないかと感じてしまう。
NHKでさえ、偏ったニュース報道をしており、実際報道されなかった場合、こんな
事実はなかったことにされてしまうのだ。

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かなり、内容がずれてしまったが、田中優さんによると、自然エネルギーに移行する
前にやらなければならないことがあると言う。
外国の例で例えると、(企業向けに)節電すればするほど電気料金を安くする、
ピーク時の電気料金を高くする(200倍という事例もあったそうだ)などなど。
電気使用量の割合を見ると、圧倒的に企業が大半を占めているので、企業の節電が
今後の鍵となるそうだ。
またアメリカの例では、一般家庭のエアコンが電気使用量が供給量を上回る前に
自動的に5分/時に切れる仕組みがあるそうです。ということは、12軒分で1時間
電気を節電することができるのだそうです。
また、省エネ家電にすることもおススメだそうです。外国の例では、電力会社自らが
省エネ電球などを配る事例もあるそうです。なぜなら電気の使用量が上がると発電
施設を造らなければならないからです。
しかし、日本ではそうはなりません。なぜかと言うと、節電というよりは、電気をもっと
使ってほしいと日本の電力会社は望んでいるからです。何より原発を作る理由になる。
それはなぜか?電力会社は民間会社とはいえ、公共性が高いので、利益は事業費
の3%と押さえられているそうです。ということは、逆に考えると事業費をどんどん
膨らませば、おのずと利益も(3%とは言え)どんどん上がっていくのです。お金を
使えば使うほど、儲かる仕組みなのだそうですよ。

原発に関しては、ネットで調べれば、山のように情報がありますし、このくらいに
しておきます。

次に、福島県での話が南ぬ風人まーちゃんうーぽーさんからありました。
西表島出身のアーティストの方です。
福島県では非難した人たち・避難先から帰ってきた人たち・これから非難しようと
している人たちは裏切り者呼ばわりされるのだそうです。都会に近いところに
暮らしている私たちには想像もできないことでした。なので、お子さんと共に
お母さんは家を出たくてもなかなか出られない状況なのだそうです。中には家族と
意見が合わず、離婚に追い込まれてしまう家庭もこれから増えていくかもしれない
とのことでした。こういったことも、放射能汚染の事実がきちんと伝えられていない
ことが原因と田中優さんは仰っていました。TVや新聞ではわからないことです。

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日本は大変な時期にさしかかっている。
精神科医の越智啓子さんが明治維新ならぬ平成維新とおっしゃっていました。
今なら、その意味がよくわかります。
おそらく、明治維新以上に険しいものかもしれません。
今回の災害・事件をきっかけにいろいろな真実が明るみに出てきて、物事の
流れがひっくり返るような、そんな大変化の始まりかもしれないと感じます。
今こそ、私たち一人一人がしっかりしなければならない、と強く感じます。
またこの時期に放送されているドラマ「JIN」(明治維新直前の時代設定)が
今の日本とだぶって見えます。
「夜明け前が一番暗い」 → しかし、明けない夜明けはありません!!
時代に翻弄されながらも、自分の意思・信念を貫く南方仁に背中を押される
ようです。またこのドラマが世界中で放送されることが偶然とは思えないのです。
そして、私には、田中優さんや南ぬ風人まーちゃんうーぽーさんなど、この
平成維新に命がけで立ち向かわれている方たちが明治維新の武士と重なって
見えてしまうのです。

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こんな風だと、宗教に救いを求める人が増えるかもしれませんね。
ちまたでは、今仏教がブームだ、などと言われているようでびっくりします。
実は、震災の起こる前から、十牛図の世界という本をずっと借り続けています。
この本を何ヶ月もかけて熟読していますが、仏教の奥の深さに驚き、智慧の
深さに感動し、お釈迦様はなんて素晴らしい遺産を残してくださったのだろう
と感激します。私は仏教を宗教と言うよりは、人が人として生きていくための
実践書(マニュアル?)のような、もしくは哲学のようなものとして捉えています。
もちろん、お釈迦様の生きていた頃とはいくらかは変化した部分はあると思い
ますが、何千年もの昔のお言葉が胸にジンと響き温かくとけていくのです。
日本人らしさとは何だろうと思います。
今でこそ、いろいろな宗教があり、生活や文化も西洋化していますが、やはり
根底には仏教の影響がDNAレベルで染み付いているのではと思います。

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ここで思い出しましたが、物理学者の井口氏が平家物語の冒頭を引用されて
いました。

祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらは(わ)す。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

また下記動画で証言されている小出氏がガンジーの七つの社会的罪を
引用されていました。

理念なき政治
労働なき富
良心なき快楽
人格なき知識
道徳なき商業
人間性なき科学
献身なき崇拝


しっかりと眼を見開き、何が起きているのか、今こそ現実を見るときです。

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http://www.youtube.com/watch?v=GASMdrWqUOY&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=jygNyahW1UM
↑小出氏の証言


http://www.geocities.jp/tobosaku/kouza/plice2.html
↑原発資料として



posted by えこたん at 05:32| Comment(0) | 日本の未来 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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